税理士として相談に向き合うとき、僕が大切にしたいのは、話が終わったあとに、その方が次の一歩を踏み出せることです。
必要なことを整理して、できるだけ分かりやすく答える。もちろん、それは大事な仕事です。そのうえで、相談が終わってからの時間にも、もう少し目を向けたいと思っています。
説明を聞いて理解できたことと、実際に手を動かせることの間には、まだ少し距離があるかもしれません。その距離を一緒に埋めていくことも、税理士の役割なのだと感じます。
帰ったあとに、最初の一歩が見えるように
例えば、資料を準備していただく場合。「資料をそろえてください」という言葉だけでは、何から探せばいいのか、どこまでそろえばよいのかが分かりにくいこともありそうです。
何の資料を、どの期間について用意するのか。まず何を確認すればよいのか。そうしたことを具体的に整理できれば、取りかかる場所が見えてきます。
そして、相手にお願いすることと、僕の側で調べたり確認したりすることも分けておきたいです。お互いに相手の返事を待ったまま、話が止まることは避けたいですから。
誰が、何を、いつまでに行うのか。相談の最後にそこを確かめて、短く書き残す。僕がこれから丁寧に取り組みたいことの一つです。
困りそうなところも、一緒に考える
やることが決まっても、そのとおりに進むとは限りません。例えば、資料が見つからない、確認先が分からない、始めてみたら別の疑問が出てくる。途中で立ち止まる理由はいろいろ考えられます。
だから、お願いする前に「ここは進めにくそうですか」と聞く時間をつくりたい。相手が何に困りそうかは、僕の想像だけでは分からないからです。
最初の作業が大きすぎるなら、まず手元に何があるかを確かめるところまでにする。分からない点があれば、その部分を一緒に確認する。次の一歩を小さくする工夫もできると思います。
お互いにできることや、手助けが必要なところを確かめて、それぞれが進めることを話し合う。相手の事情も聞きながら、無理なく進められる形を一緒に考えたいです。
途中で確かめる日を決めておく
もう一つ意識したいのは、次に状況を確かめるタイミングです。すべて終わってから連絡する形だと、途中で困ったときに、そのまま時間がたってしまうかもしれません。
相談の内容や相手の都合に合わせて、途中で一度、状況を確認する日を決めておく。そのときは、できたことに加えて、どこで止まっているかも聞けるようにしたいです。
まだ終わっていなくても、次の相談はできます。資料を探している途中なら、どこまでは分かったのかを一緒に見る。僕の側で確認する約束があれば、その状況も伝える。そうやって次の動きにつなげたいと思います。
状況を確かめる目的は、困っているところを見つけて、進め方を一緒に考えること。相手が途中の状態を話しやすい聞き方も、意識していきたいです。
まずは次の相談で、最後に「誰が、何を、いつまでに」と「次に確認する日」を一緒に整理するところから。答えを伝えた先まで気にかけられる税理士でありたいです。

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